発達特性のあるお子さんが犬と暮らす場合、迎え入れる犬の適性(性格、犬種、体格など)を知ることはとても大切です。今回は、犬と暮らす場合、どのような子犬を選び、どのような犬に育てていくとよいかをお話しします。また特に大切だとされているご家庭に迎え入れて約2週間の具体的な過ごし方や注意点をお伝えしていきます。

体格が大きく、ゆったりと行動する犬がよいでしょう

●落ち着いた犬に育てましょう!
 発達特性のある子どもと一緒に生活するのに適した犬の種類について、具体的にお伝えすることは難しいのですが、私の個人的な感想としては、不安が強かったり、細かな動作が苦手だったりする子どもには、体格が大きい犬の方がよいと思っています。はじめのうちは、子どもは大きい犬を怖がりますが、行動がゆったりとして重みがある犬の方が、最終的には受け入れてくれるようになるのではないかと思います。

 観察力が鋭い子どもは、小さくてパタパタと動き回る犬ほど無視する傾向にあります。小さい犬を飼育する場合に大切なことは、落ち着いた犬に育てることです。犬は人がかまいすぎると、要求が頻繁になりわかりにくい行動も増えていきます。暇なときは、いつもおとなしく寝ていてくれるような犬に育てることが大切です。

●子犬の選び方について
 ご家庭に迎え入れる子犬を、ペットショップやブリーダーのもとで選ぶ際には、犬が成長したらどれくらいの大きさになるのか、あらかじめわかっているほうが好ましいといえます。そして、きちんと性格を理解する必要があります。しっぽを振って元気にアピールしてくれる愛くるしい犬よりも、人を無視するかのように寝続けてくれる犬のほうが育てやすいでしょう。また、臆病すぎる性格の犬も適していません。できるだけ、社交的でありながら物おじしない子犬を選びましょう!