みなさんは、お子さんから「それって何?」とか、「どういうこと?」、「どういう意味?」というように尋ねられることがよくあると思います。そして、同時に説明に困ったという経験もされたことがあるのではないでしょうか。子どもにとっては、説明を聞いてイメージをすることはとても大切な経験です。また、同時に説明する力もつけていきたいものです。

なぞなぞで「聴く力」と「説明する力」をぐんぐん伸ばす!

 お子さんは「なぞなぞ」が好きですか? じつはこの身近ななぞなぞ遊びが、子どもの成長にとって、とても大切な力を育んでくれるのです。

●じっくり聴く耳を育てる!
 なぞなぞは、出題者が何を言っているのか、どんなヒントを出しているのかを、集中してよく聴かないと、答えがわかりません。「え? なんだろう?」と耳を澄ませることで、子どもの聴く力は自然と鍛えられます。

 友だちやご家族が出題するなぞなぞに一生懸命に耳を傾ける経験は、学校の授業や、大人になってからの人とのコミュニケーションにも、きっと役立ちます。相手の話をしっかり聴くことは、物ごとの理解を深める第一歩です。

●自分の考えをことばにする!
 そして、なぞなぞの面白いところは、答えがわかったときの喜びを誰かに伝えたくなることにあります。「これって〇〇じゃない?」、「だってね、△△だから!」と、自分の考えをことばにする機会がたくさん生まれます。最初はうまく説明できなくても大丈夫! 「うーん、なんだろうな…」と考えたり、「たぶん、こういうことかな?」と試行錯誤したりしながら話すうちに、子どもは自分の考えを整理して、人に伝える力を少しずつ身につけていきます。

 たとえば…
   「お空にプカプカ浮かんでる。
   白いときも、黒いときもある。
   雨を降らせることもある。
   それはなーんだ?」  …… 答え:雲(くも)


 子どもは、「プカプカ」、「白い」、「黒い」、「雨」などのキーワードから、どんなものが空にあるかを想像します。そして、答えを説明するときに、「白いから」、「雨を降らせるから」など、答えを選んだ理由を説明することでしょう。

 なぞなぞは子どもにとって、❝楽しい学びの宝箱❞です。なぞなぞを通して、子どもは相手の話を「注意深く聴く力」、「自分の考えをわかりやすく説明する力」、「ことばからいろいろなことを想像する力」、「正解を見つけたときの達成感」など、たくさんの大切なことを学びます。ぜひ、ご家庭でもお子さんと一緒に、なぞなぞ遊びを楽しんでみてください。