私は小さい頃、電車に乗るたびに切符を買うと、そこに印字された4けたの数字を使って、頭のなかで遊んでいました。それらの数を足したり、引いたり、掛けたり、割ったり…。そうして答えが「10」になるのをめざす、まるで秘密の冒険のような数遊びでした。じつはこれ、お子さんの成長にとってすばらしい学習効果がたくさんつまっているんですよ。

ステップ① 4つの数字を「足したり、引いたり、掛けたり、割ったり」して10をめざす

 たとえば「4、3、7、9」の4つの数字があります。これを足したり、引いたり、掛けたり、割ったりして10にしましょう。それぞれの数字は1回ずつしか使えません。さあ、やってみましょう!
・ 4×3-9+7=10
・(9-7)×3+4=10
・(4+3)÷7+9=10
・(7-4)÷3+9=10

 いかがですか? 意外とたくさんあるでしょう。与えられた数字をどう組み合わせたら10になるかを考える過程は、まるでパズルのようで、知的なワクワク感に満ちています。正解を見つけたときの達成感は、さらなる挑戦への意欲につながります。
 お子さんと楽しむときは、最初の段階として、上記のように数式で表す必要はないと思います。「9-7で2でしょ? それに3かけて6、6たす4は10」みたいに言えれば十分です。
 
 この活動は、具体的には以下のような学習効果が期待できます。
計算力の向上:足し算、引き算、掛け算、割り算を繰り返し行うことで、基礎的な計算スキルが自然と身につきます。

思考力の養成:どのように数字を組み合わせれば目標の数になるのかを試行錯誤するなかで、論理的に考える力や問題解決能力が育まれます。

集中力と粘り強さ:答えを見つけるためには、集中して数字と向き合い、あきらめずに考え続ける力が必要です。

数の感覚を磨く:いろいろな数の組み合わせを試すうちに、数に対する感覚が豊かになり、数の大小や関係性、倍数や約数の感覚などを理解できるようになります。

柔軟な発想力:一つの答えにたどり着く方法は一つとは限りません。この遊びを通して、固定観念にとらわれず、さまざまな角度から考える柔軟な発想力が養われます。

 さらに、この数遊びは、日常生活のなかに潜む数字への関心を高めるきっかけにもなります。たとえば、身近にある4つの数字の例として、以下のようなものがあります。

「車のナンバープレート」:外出中に見かける車のナンバープレートの数字で遊ぶことができます。ドライブしながら、通過した車のナンバーを利用してゲームすることもできます。

「電話番号」:電車にのっているときの車内広告の電話番号などを利用して楽しむこともできます。

 このように、数遊びは特別な教材を用いなくても、日常生活のなかで手軽に楽しめる学習方法です。お子さんと一緒に「この数字で10をつくってみよう!」と声をかけて、ぜひ楽しんでみてください。親子のコミュニケーションも深まりますし、お子さんの成長を身近に感じられるはずです。