「障害者総合支援法」とは、障がい者と障がい児を対象とした障害保健福祉施策について定めた法律です。障がいのある方が基本的人権のある個人としての尊厳にふさわしい日常や社会生活を営むことができるように、必要な福祉サービスにかかわる給付や地域生活支援事業、その他の支援について、総合的に定めた法律になります。わかりやすくいうと、障がいのある方が地域で安心して暮らしていけることをめざしてつくられた法律になります。今回は、この障害者総合支援法のサービス内容や利用に関して、わかりやすくお話しします。

「障害者総合支援法」とは?

 障害者総合支援法は、それまで施行されていた「障害者自立支援法」という法律を改正して、2013年に新たに成立しました。障害者総合支援法の目的は、障がい者や障がい児が基本的人権のある個人として、その尊厳にふさわしい日常生活や社会生活を送ることができることにあります。障がい者と障がい児を対象とした生活支援や自立支援、相談支援などの福祉サービスは、この障害者総合支援法のもとに提供されています。この法律で定められている基本理念は以下のとおりです。

表1 障害者総合支援法の基本理念