難病当事者3名が、「病気のある人もない人も当たり前に生きられる世の中に」をスローガンに掲げ活動する、非営利型一般社団法人エニワンプロジェクト(本社:東京都練馬区、代表理事:狐崎友希)は、2025年7月24日(木)より、難病や障がいと共に生きる世界を当事者視点で体験できるボードゲームを活用した、新たな共感啓発型プロジェクト『オタガイゴト体験共感プログラム』の実現に向けた支援募集を開始しました。
“きれいごと”を現実に──当事者発、共感が動かす新しい社会への挑戦
「きれいごと」と思われるのは百も承知。
でも、それを理由に動かなければ、何も変わりません。私たちは、きれいごとを現実にしていきます。それが、エニワンプロジェクトの挑戦です。
オタガイゴト体験共感プログラムの実現に必要な〈ボードゲーム制作費250万円〉〈全国展開のための運営費〉の資金を集めるため、スポンサー企業・団体、そして個人の応援サポーターを広く募集しています。第一目標として、2025年内にボードゲーム制作費250万円調達を目指します。
【プロジェクト特設ページ:https://eniwanproject.org/otagaigoto-project】
新たな共感啓発型プロジェクト『オタガイゴト体験共感プログラム』の実現に向けた支援募集を開始
代表理事の狐崎は、10年以上当事者として、患者会代表として活動し、エニワンプロジェクトとしてこの1年間、当事者・家族・友人・支援者、誰もが参加できる交流会やイベントを実施してきました。
その中で、「助ける人・助けられる人」といった一方的な構図ではなく、余裕のある時に手を差し伸べ、つらい時には素直に助けを受け取る。「OTAGAISAMA(お互いさま)」と「ON-OKURI(恩送り)」の精神を軸に、まずは相手の声に耳を傾けることから始めたい。「大変なのは病気の人だけではない」と気づきました。大切な人を亡くした方、家族の介護に追われる方、家庭の事情を抱える方…誰もがそれぞれの背景を持ち、生きています。
活動を通して多くの方から、お互いの価値観や状況に触れると視野が広がり「自分も頑張ろう」「どんな状況でも笑顔で生きられるんだ」と前に進む力を得られたという声が聞かれました。
その様々な気付きから、『OTAGAIGOTO(オタガイゴト)』と名付けた「きれいごと」を「現実」にするエニワンプロジェクトの挑戦が始まります。
・「がんばって」の一言が相手を傷つけてしまうことがあると知っていますか?
・薬の副作用で5キロ、10キロと急激な体重変化があると知っていますか?
・突然眠くなってしまう病気があることを知っていますか?
当事者は「生きているだけで、迷惑をかけている」という気持ちがあり、心身の負担を発信するのにためらいがあるため、難病や障がいによる心身の負担はあまり知られていません。
この共感啓発型プロジェクトは、当事者・家族が、学校・職場・日常生活の中で受けた、無知による心無い言葉や社会的孤立といった体験をもとに、病気や障がいへの理解を広げることを目的に企画されたものです。
お互いの違いを知り、受け入れることが「病気のある人もない人も当たり前に生きられる世の中」へと繋がっていきます。
オタガイゴト体験共感プログラムは、【①当事者による講演 →② 人生ゲーム型ボードゲームによる擬似体験→ ③参加者同士の意見交換】の3段階で構成されており、〈病気や障がいは特別なものではないこと〉〈病気や障がいを抱えても人生は終わりではなく、誰もがそれぞれの困難を抱えて生きていること〉を共有し、「どうしたらお互いに支え合える関係を築けるか」を考える機会として、全国に展開していきます。
難病や障がいのある方やその家族、支援者の声を活かしたボードゲーム教材と講演を組み合わせることにより、正しい知識や理解を子どもも大人も自然に持てる社会を目指します。
小中学校では生徒や保護者への教育機会として、企業では研修やイベントとして展開し、年齢や立場を超えて「病気ではなく“人”を見る」視点を広げ、「お互いさま」の精神が育まれる共生社会へ繋げます。

難病・障がいを抱える患者と家族の声|偏見の体験談
見た目では分からないのは辛い。伝えないと分からないと思うけど、伝えても忘れられたり、職場では人が変わるとまた一から説明しないといけない。一生付き合っていく病気で、治療しながら生きていくものなのに、「良くなったら働けば良い、休んで、休んで」と言われる。直属の上司からは、「配慮するのが面倒だから休めばいいのに」と言われたのはけっこうショックだった。
私自身、夫が病気を抱えながら働くことに「職場で受け入れてもらえないんじゃないか」と偏見を持っていました。当時は、隠して働くことにしたけれど、夫は苦痛だったと思う。実際、隠しきれない部分もあったし、通院の時もうつと言わず薬をもらったりして、遠回りをしてしまっていました。
現役教員の声
教育現場はもちろん、大学でも病気や障がいについて学ぶ機会は少ない

私自身も筋ジストロフィー、自閉症、ADHDの生徒の担任になったことがあります。最初は、「自分でいいのか、怖い、ちゃんと勉強しなきゃ、逃げたい」という気持ちが大きく、命の危険があるから、自分の責任で何かあったらいけない。そして、命に限りがあるのにその時間を自分が教育を担当して良いのかと思っていました。
そんな時に、先輩から「そんな風に思ったら子どもに失礼だよ。子どもは一生懸命生きているし、学校に来ているんだからと。」と言われハッとしました。
その子のお母さんからもたくさん学びました。大学で学ぶのは所詮机上の勉強。実際に対応するのとは全く違うと身を持って実感しました。
現場の教員の声からは、病気や障がいに対する理解や支援の不足が、教育現場にとって深刻な課題となっていることが伝わってきます。本プロジェクトは、生徒のみならず、教職員を対象にした活用も必要不可欠だと考えています。
無知が偏見を生む
日本の教育現場において難病や障がいに関する学びの機会がほとんどなく「無知が偏見を生む」状況があります。当事者と初めて接する際に、どう関わればよいか分からず、結果的に距離を取ってしまうことも少なくありません。
また、当事者自身が「迷惑をかける存在」と感じてしまう、“内なる偏見”も大きな課題です。
私たちは、当事者と健常者双方の相互理解を深め、「誰もが自分らしく生きられる社会」を目指し、本プロジェクトを立ち上げました。
プロジェクトへ繋がるエニワンプロジェクトこれまでの取り組み

エニワンプロジェクトの代表理事である狐崎友希が、自身が指定難病〈多発性硬化症〉を発症したことにより、2015年に多発性硬化症、視神経脊髄炎患者会 【M-N Smile】を設立しました。
当事者とご家族のみが入れる患者会として、主にFacebookの参加者限定のページの運営、年に1度のランチ会、不定期オンラインランチ会を開催し、2025年7月現在670名が参加しています。
長年、自身も当事者として参加者と同じ目線に立ち、沢山の方々の苦悩に寄り添い続けてまいりました。
そこで「特定の病気の人だけが大変なわけじゃない、ご家族など病気や障がいを抱えていなくても悩んでいる人は沢山いる。」という視点から、2024年5月に立ち上げたエニワンプロジェクトでは、病気の種類や障がいだけでなく、当事者の家族・友人・支援者にも目を向け、どんな立場でも参加できる交流会を開催してまいりました。一般社団法人として設立する以前から毎月開催し、2025年7月で1周年を迎えます。
2024年11月に一般社団法人として設立すると、2025年3月8日に設立記念イベント【ありがとうを伝える会】を開催。
クラウドファンディングにより100万円の資金を集め、都内会場とオンラインのハイブリッド形式で実施し総勢91名が参加するイベントとなりました。
患者・患者家族・友人・医療従事者・製薬企業の社員など、立場を超えたインクルーシブな交流が実現され、この〈誰もが対等に安心して過ごせた時間を当たり前にすること〉が私たちの使命だと実感しました。

“人生ゲーム型”ボードゲーム 『オタガイゴトゲーム』

当事者・家族・支援者など、多様な立場から集めた声をもとに、人生の選択や葛藤、感謝・気づきなどを盛り込み制作。プレイヤーが当事者の視点で疑似体験することで「自分ごと」の学びを提供します。
企画・開発・監修には、偏らず多様な疾患・障がいを抱える当事者の方々、ご家族・支援者の方々にご参加いただき、実際の経験・感情を反映させます。これまでの活動から、多様な声を反映させることが可能です。
多発性硬化症/リンパ管種/視神経脊髄炎/シェーグレン症候群/急性非代償性うっ血性心不全/尋常性乾癬/神経因性膀胱炎/起立性低血圧/大腸機能障害/重度難聴/過敏性腸症候群/子宮筋腫/過敏乳がん/性腸症候群/全身性強皮症/潰瘍性大腸炎/視神経脊髄炎スペクトラム障害/慢性骨髄性白血病/強迫性障害/抗NMDA受容体脳炎/未熟児網/脳性麻痺/アトピー/筋強直性ジストロフィー/てんかん/SLE(全身性エリテマトーデス)/ALS(筋萎縮性側索硬化症)/GM2ガングリオシドーシス サンドホフ/直腸がん/CIDP(慢性炎症性脱髄性多発神経炎)/原発性免疫不全症候群/皮膚筋炎/もやもや病/若年性パーキンソン病/多系統萎縮症/房室ブロック/発作性上室頻拍/脊髄損傷/浸潤性小葉癌/間質性肺炎/ドラベ症候群/多発性筋炎/血球貪食症候群/ベーチェット病/皮膚筋炎/痙攣重積二相性脳症/脊髄損傷/心不全 /小児膠原病/学物質過敏症/左耳感音性難聴/特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)/糖尿病/甲状腺機能低下症/不眠症/高眼圧症/脂漏性皮膚炎/右手人差し指に汗疱/軽く両膝の軟骨すり減り/軽度に近いすべり症/坐骨神経痛 /不安神経症/うつ/発達障害
また、子どもたちにも受け入れやすいものとして現役教員が、正しい医療知識として難病看護師が監修として参加いたします。その内容をもとに専門業者へ委託し、遊んで楽しいボードゲームを制作します。
試作品を使用して行うテストプレイには、当事者およびご家族に加え、教育・医療関係者や協賛企業のご担当者様にもご参加いただき、それぞれの視点からのご意見も反映いたします。
また、イベント形式で実施することにより、普段交わらない立場の方との貴重な交流の場となることが期待されます。

3段階構成の『オタガイゴト体験共感プログラム』

・人生ゲームで出会う「OTAGAISAMA」と「ON-OKURI」
・総合的な学習の時間を活用し、授業の中で児童へ多様性の理解を深める
企業研修・イベント(約2時間)
・当事者の視点を体感する「参加型ダイバーシティ研修」
・理解を深めることで、職場の風土改善や障害者雇用の促進に繋がる
実施する場の特性に応じて、柔軟にプログラムを構成し、取り組みを進めてまいります。
共感啓発型プロジェクト『オタガイゴト体験共感プログラム』による効果
本プロジェクトを通じ、健常者が当事者への誤解や思い込みをなくし、正しい知識を得ることで、当事者との関係性が変わり、当事者自身も理解されることで自信を持ち、生きる力が高まります。

「スミマセン」ではなく「ありがとう」でつながる社会へ、人と人が対等に尊重し合える関係性を築くことが、この取り組みの最大の効果です。












